サイモンとガーファンクルの名を聞いて懐かしさと同時に何とはなしの気恥ずかしさを覚えるあなたは、まごうことなき60年代生まれである。もし万が一そうでなかったとしても、あなたは相当に60年代生まれチックな感傷とシリアスさを同時に兼ね備えた個人であると断定してしまおう。
彼らのあのシリアスさは一体何だったのか?そして、彼らの音楽を聴いてやはりシリアスな気分になっていた僕達の少年時代というのも何だったのか?それはやはり恥ずかしいことだったのだろうか?それともむしろ誇りとすべきことなのだろうか?
このコラムはそれを探るための、そしてサイモンとガーファンクルという現象を通じて僕らの時代をふりかえり、今この21世紀初頭に不惑の年の前後にいる自分達の位置を確かめるための試みである。

コラムタイトル/フィーチャー曲

<第 1 回>
翳りゆく部屋の記憶/スカボロー・フェア(詠唱)
A Memory in the Darkening Room / Scarborough Fair (Canticle)
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